“銀時さん、お元気ですか?
時は過ぎ、桜咲く季節となりましたね”




「銀さん、どっか出かけるんですか?」

もうすぐ飯時だというのに玄関へ向かう銀時を見て、新八が不思議そうに声をかけた。

「ああ。だから俺、今日は晩飯いらねェから」

「銀ちゃんの分、食っていいアルか!」

銀時の言葉を聞きつけた神楽はブーツを履いている銀時の傍までやってきた。
すると、食べ物の匂いに敏感な神楽の鼻が何かを嗅ぎつけた。

「…銀ちゃんから甘い匂いがするネ」

「は?オマエ、当たり前だろ。なんたって俺の体は糖で出来てるんだから」

「違うネ!この匂いは甘酒アルヨ!」

「お、オイッ!テメッ、手ェ突っ込むな!」

神楽が強引に銀時の懐に手を突っ込み、そこから白い瓶が取り出された。
瓶には確かに“甘酒”と書かれている。

「甘酒なんて持って…今の時期だし、まさか花見に行くんですか?」

新八の推に銀時はギクリとした。
その反応に図星なんだと気づいた新八と神楽はジロリと批判的な目で銀時を見た。

「何も言わずに僕たちを家に置いていって楽しく花見ですか」

「子どもを連れて行かないなんて酷い親アルヨ」

「親じゃないんですけど俺。ったく…今日は何言われたって連れて行けねーんだよ」

銀時の言い分に新八と神楽は不機嫌も忘れてきょとんとした。
てっきり「子どもはおとなしくお留守番してなさい」とか言われると思っていたのに。

「ほら、それ返せ。俺の主成分」

取られた酒瓶を神楽から引ったくり、銀時は玄関の戸を開ける。

「まァ、同窓会みたいなもんだ。勘弁しろよ」




“この度、地球へ帰って参りました。よろしければ今晩、お花見を共にしませんか?
お料理の方は私が用意します。銀時さんにも是非召し上がっていただきたいです。
高杉さんはもとより、桂さんもいらっしゃる予定です。
銀時さんとみんなで共にお花見が出来ることを心より願っています。   より”